ウソばかりで政権入りめざす日本共産党(上)

本日付の読売新聞1面に、とある新刊本の書籍広告が出ていた。昨日は毎日新聞、東京新聞にも同じ広告が掲載されていた。本の副題は「政治に希望はある」。出版社は新日本出版社で、タイトルは『小池晃対話集』だ。要するに日本共産党書記局長が党外の知識人や文化人と対談した内容をまとめた一種の宣伝本である。統一地方選挙が終わった直後のタイミングでの出版および広告なので、これが次の選挙(参院選)へのプロパガンダの一端であることは容易に想像がつく。だがこの書物、ちらっと目を通してみると、ウソのオンパレードだ。たとえば室井佑月さんとの対談では、「エーッ? 本当に共産主義をめざしているんですか」との室井氏の驚きの声の後に、小池の次の言葉が登場する。「社会主義・共産主義というと旧ソ連や北朝鮮をイメージする人が多いと思うんですが、ソ連や北朝鮮は社会主義・共産主義とは無縁です。私たちがめざす未来社会はそれとはまったく違います」。オイオイ。私も仕事柄、共産党機関紙「アカハタ」の昔の紙面を何度も繰ってきたが、ソ連や北朝鮮を「地上の楽園」のように描いてきたのは、ほかならぬかつての日本共産党自身である。現在の高齢者党員の多くが、若いころ、ソ連や北朝鮮、中国を理想の社会と信じていたことは、まぎれもない事実である(当人たちが素直に認めるかどうかは別として…)。要するに日本共産党の最高指導部の一人である小池晃は、この宣伝本において、客観的事実とまったく正反対の虚偽を平然と述べて、活字に残している。しかも党外の人間を相手にして。なおかつそれは、日本共産党という公党の存在意義に関わる部分におけるウソなのである。こんな、根本がウソで成り立つ政党が、日本の政権に入る「資格」などあろうはずがない。安倍政権に嘘が目立つことは確かに事実ではあるが、この政党のウソは、そのレベルが全く異なっている。平たくいえば、安倍政権のウソは政権維持のためのウソとも見えるが、日本共産党のウソは政権に入る以前からの、骨がらみのウソである。

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