消防団が報酬を私物化?

本日付の毎日新聞のコラム「記者の目」で、「私物化される『幽霊消防団員』報酬」というタイトルの記事があった。団で一人あたり年間1万数千円の報酬をプールしたり、辞めてしまった団員の名前だけ残して報酬を受け取り、団としての飲食代に当てているなどと批判している。 確かに公金を扱う以上、経理は公正になされるべきことはいうまでもないが、この問題は正論だけを推し進めて済む問題かどうかやや疑問だ。消防団が活動を維持するために、さまざまな飲み会を行うことなどは手段としては問題なかろう。ただしそれが公金を使っているところに問題が生じている。消防団が消防活動の重要な補完作用をしていることは明らかだから、団の活動維持に必要であるのなら、活動費名目の手当てを作るとか、あるいは報酬そのものをもっと増やすということは考えられないのだろうか。いずれにせよ、この程度の微々たる金で社会問題化されるのなら、疑惑となるような報酬は一切受け取らず、すべて「手弁当」で行うとの考え方も出てくるだろう。その場合、どれだけの人が消防団員として残るのか。体質改善は口でいうほど簡単ではないと思われるが、放置しておいて済む問題でないことも明らかだ。

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