安倍官邸の敗北を教団批判にすり替えた産経「正論」

産経新聞社の発行する月刊『正論』の新聞広告で、本日発売号(12月)のメインの見出しに「創価学会の“敗北”」という記事があったので読んでみた。結論から先に述べるが、見出しで読者を獲得したいだけの、何ら深みのない記事である。内容は先の沖縄県知事選において創価学会・公明党が本気になって支援したにもかかわらず敗北した、というだけのもので、一般には知られていない情報を取材して分析するとか、目新しい事実はほとんど見当たらない。この程度の記事であれば、わざわざこのような見出しにする必要もないと思われるものだ。だがあえてセンセーショナルなタイトルにしたところに、内容が薄くとも、売りたいとの思惑のみを浮き彫りにする結果となっている。

公明党・創価学会がこの選挙で政権与党の立場で一方の候補者を強力に支援したことは事実だろうが、本質的には創価学会が敗北したのではなく、安倍晋三、あるいは安倍政権の政策が敗北したというのが正確であろう。だが、安倍政権チョウチン軍団の産経には、そのように書けないジレンマがある。だからあえて矛先を変え、売れそうなタイトルにしたという以外のものに映らなかった。

 

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