右派界隈(自称保守)が騒がしい。元日本保守党支持者の石平が建国記念の日となる昨日、7月の参院選への出馬宣言を行い、「国政政党」からの出馬を匂わせたことで政党名がとりざたされたからだ。結局本日になって日本維新の会からの立候補である事実を明かした。日本保守党関係者にとってはメンツ丸潰れの事態だろう。なぜならLGBT理解増進法の成立に反発した百田尚樹、有本香らが2023年9月に日本保守党を立ち上げた際、石平は同党を支持する演説を行い、感極まった有本香と抱き合う場面を公開の場で堂々と見せるくらいの熱烈支持の関係にあったからだ。だが昨年11月、百田尚樹が女性は30歳になったら子宮摘出するようにすれば子どもが増えるといった問題発言をしたことで、石平が反発。両者の関係はそこから険悪なものとなっていたようだ。ことし2月1日に東京都内で行われた「西尾幹二・お別れの会」にも石平は姿を見せていた。さらに3日後の2月4日、西新宿の門田隆将が使う中古タワーマンション(時価1億円)の部屋を訪れ、立候補の件を相談した事実を自らX上で写真付で公開していた。一方、日本保守党側にも動きが見られた。事務総長の有本香は同じ日の遅く、月刊『Hanada』で行っていた連載を自ら降板したことを明かしたからだ。これは日本保守党に反旗を翻した補選候補者の飯山陽、さらに飯山を支援するジャーナリスト長谷川幸洋(元東京新聞記者)らが次号の『Hanada』誌上の自らの連載の中で日本保守党批判を掲載する旨、取りざたされていたことを受けたものだろう。要するに、日本保守党に対する保守論壇誌の“賞味期限”が事実上終了に向かったことを意味する。今後、日本保守党は現有信者をいかに継続して囲い込むことができるか、展望なき負のスパイラルの戦いを強いられることになりそうだ。