南京事件めぐる「読売」と「産経」の落差

日中戦争で南京大虐殺の契機となった南京陥落から80年となった12月13日、習近平国家主席が南京大虐殺記念館の追悼式典に出席したものの、演説を行わなかったことが報じられている。多くが日本への配慮を示したとのトーンで説明しているが、来年は日中平和友好条約締結40周年の佳節であり、読売は外務省筋の話として「来年の安倍首相訪中と、その後の習氏来日の実現に向けて、調整を急ぐ」と報じた。また同じ読売記事では、「『南京事件』について、日本政府は非戦闘員の殺害などがあったことは認めている」とも指摘し、事実と関係なく何でも否定しようと躍起になる産経新聞などとは、同じ全国紙ながら、格の違いを見せている。

昨日の東京新聞の識者対談で、早大名誉教授が「争いの根がなくなることは、100年、200年ないと思う」と語っているが、事実を事実として認める姿勢を持たない限り、ほんとうに200年つづくことが懸念される。

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