都知事選挙が予想されたどおりの結果となった。小池前知事は守りの選挙となりながら横綱相撲に徹し、党派色を出さず手堅い結果を得た。一方、それと対照的に蓮舫陣営は「立憲」「共産」の党派色を鮮明にしたため、当然として広がりを欠く結果となり、票は伸びなかった。街頭の盛り上がりを票の獲得と勘違いする初歩的なミスをおかし、およそプロの戦いとはいえない戦術が目立った。立民都連会長の長妻政調会長、都連幹事長の手塚仁雄幹事長代理の責任は免れないと見る。一方、次期総選挙の結果を占う“前哨戦”として注目された9つの都議補選は、自民2勝6敗、都民ファ3勝1敗、立憲1勝2敗、共産4敗(=全敗)となり、自民と共産の“惨敗ぶり”が目立つ結果となった。勝ったといえるのは都民ファーストのみだろう。さらに隠れた注目点となっていた「極右」勢力の動向だが、桜井誠は8万票と前回18万票から大きく減らし、さらに田母神俊雄も2014年の61万票に比べ、26万票とまったく振るわなかった。安倍政治の出現を背景にした日本の「極右」勢力は、尻すぼみの傾向が顕著だ。