選挙利用のヘイトスピーチ

都知事選挙の隠れた争点のひとつは選挙という民主主義の最大の機会を悪用し、自らのヘイトスピーチを合法的に行使している集団の存在だろう。最近は「つばさの党」ばかりが注目されているが、元祖はやはり「日本第一党」の桜井誠に尽きる。在日特権を許さない会の会長であったこの人物は、在日コリアンを叩き出せなどの街頭宣伝で頭角を現し、日本の排外主義者を糾合していく。その居場所を選挙に持ち込んだ最初がこの人物と思われるからだ。桜井が都知事選挙に出馬するのはこれが3回目。小池都知事誕生の2016年選挙では11万票、2020年選挙では18万票を獲得しているが、その票数がどうなるか。さらに田母神俊雄の票数も似たようなバロメーターとなりそうだ。いずれもこの20年以上の日本社会の「極右化」との関係が密接で、そのような傾向政治から脱却できるかどうかの指標になると見られる。

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