本当に必要な「知性」の種類

本日付日経コラムがすでに退任した2人の学者出身の県知事の実績比べを行っていた。一人は県民から人気があったという静岡県知事だが、残した実績としてはリニア新幹線開業の「延期」くらいしかなかったと書く。一方、熊本県知事は県内に台湾の半導体会社の工場を誘致するなどの大きな成果を残したと比較の対象にしている。成果の要因として「実践的知性」という言葉を使っている。2人とも学者だけに「分析的知性」に優れていることは共通する。だがその上で、関係者との信頼関係を構築し、チーム全体で成果をあげる適応能力つまりそれらを「実践的知性」と称しているが、その点において差が生まれたと指摘する。静岡県知事はこの種の「実践的知性」が欠如し、「一人で大きな意思決定を行う傾向」があり、その結果、関係者の理解を得られずに「不毛な対立が長期化した」と書く。次元は異なるが、私はこの比較に思わず日本共産党の2人の女性を思い浮かべた。政党の場合は「分析的知性」に代わるものとして「党内だけで通じる知性」といった概念をあげるとすると、そうした「党内知性」と、外部とも協調できる「実践的知性」の両方がなければうまくいかない。だが現在の女性党首は「党内知性」だけで、「実践的知性」あるいはその感覚が足りていないように見える。

リーダーに必要な「実践的知性」 – 日本経済新聞 (nikkei.com)

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