戦争概念の変化

2024年3月26日は日本の戦後の国策を大きく転換する日になった。大型殺傷兵器の武器輸出に踏み切る一歩となったためだ。政府は「防衛装備品」といった“官製和語”を使って国民世論をけむに巻こうと努めているが、正確にきちんと「殺傷兵器」「殺傷武器」の輸出と明記すべきだろう。一方で本日付日経では、AI(人工知能)兵器がガザで「実験場」として使用されている事実を指摘している。これから科学が進むほどに、人工知能が発達し、人間対人間が殺し合ってきた従来型の戦争から、ロボットが人間を殺す次世代型の戦争へ、さらにはロボット同士が戦闘する代理戦争へ変化していくことが予想される。現在の日本は戦闘機を共同開発して抑止力を高めようというレベルだが、その戦闘機に搭乗するのは人間を想定しており、時代は実際はその先を進んでいるように見える。そうなると、ロボットがいつ勝手に核兵器のボタンを押すかもしれないという危険すら生まれる。これらの「恐怖」から逃れるためは、世界から核兵器を一掃すること、戦争という文化を完全に廃止すること、という方向性が必要になると思われる。むしろそこにしか、ホモ・サピエンス(人類)という名のサルが生き残る道は残されていないのではないか。つまるところは人間の内面性を変革していく以外に道は残されていないはずだが、そのための運動が低迷しているように感じるのは私だけだろうか。

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