メダカ社会の日本

日本人は自分に自信がないので周りの顔色をうかがって意思決定するとはよく国際社会などの笑い話で使われる素材だ。アンルワに対する資金停止と再開方向における措置もそれを裏づけるものだった。もともと資金停止するための根拠となる裏づけが示されていない段階で、他国の行動を“後追い”し、さらに他国が再開を始めると、再び“後追い”する。同じことは2010年代以降の安倍政権下からつづくこの国の防衛政策においても象徴的に見える。もはや戦争はサイバー空間を制する者の戦いとなっている時代に、その本質的な手当はせず(今通常国会では対応法案を先送り)、防衛費だけは他国同様に倍増させ、さらに殺傷兵器の輸出の道を開く。すべて“後追い”であり、さらに時代の後ろに必死についていこうともがいている姿にしか映らない。そこに先見性は感じられず、さらにその先見性で世界をリードしようとする気概やリーダーシップも感じ取れない。必要とされるのは確たる政治哲学であり、それを裏づける経験の蓄積と確信であろう。日本の平和理念を体現し、さらにそれを現実政治に落とし込むことのできる本当の力ある政治家が、日本にはもっともっと必要である。

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