2002年ごろ、異常人格者の類型をさすサイコパスについて文献を漁ったことがある。その際、ロバート・サイモンというアメリカの精神科医が書いた『邪悪な夢~異常犯罪の心理学』は参考になった一冊である。その中に「サイコパス」というタイトルの章が設けられている。いま読み返しても興味深い事柄が書いてあったので抜き出してみよう。
〇行動を見ればその人がわかる。
〇サイコパスは他人の欠点を探り出し、搾取することはできても、自らの弱点を知る洞察力には欠けている。
〇人を人とも思わず、人からしっぺ返しを受けて罰せられることから自分を守ることが、人生の意味だと思っている。
〇サイコパスの価値体系は大人のそれというより、子どものそれに近い。
〇サイコパスは他の精神障害をもつ人びとよりもはるかに、世の中の安全や治安や平穏を脅かす。
〇サイコパスの多くは、目には目をの粗暴で原始的な良心を、大人の良心へと発達させることができない。
〇サイコパスの人生は建設的に見えることがたまにはあっても、やがては自己破壊的になる。
あなたの周囲に、このような人物はいませんか?