認識と評価

世界の防衛費総額が急増している。日本もその流れに乗って防衛費倍増を言い出す人間が出ているが、全体観の認識が完全に間違っている。日本がなすべきことは世界全体の防衛費総額を減らすように発信する政策であり、それがなければ世界は地球もろとも破滅に向かいかねない。世界が戦争状態でいがみ合うような土壌がつくられつつあるときには、その土壌を沈静化させ、平穏な状態に戻すことが先決だ。冷静に話し合える関係を模索すること。その上で「共通の課題」を認識し、力を合わせること。第1に人間の尊厳を失う核兵器をなくすこと、第2に廃棄物処理システムすら解決されておらずいったん事故が起きると甚大な被害をもたらす原子力発電をやめること、第3に気候変動に対処すること。人類の共通課題を俯瞰すれば、手をつけるべき「優先順位」はおのずと決まってくる。だれが考えても合理的な全体的思考からは同じ結論に行きつく。だがそうでない心情を抱く者たちは、核兵器で自分たちを守ろうなどとさもしい発想を指し示す。人類は共通の基盤の上に存在しており、もはや一国ですべてを解決できる時代はとうに過ぎた。肌の色、国籍、民族、すべてを超越して共通する人類として振る舞うことがいやまして求められる時代だ。それに見合った普遍的思想が求められる時代である。その大元の解決策が日本発として存在するのに、いやまして見えにくい状態になっている。

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