身延遊山

所用があって身延山(山梨県)に登った。日蓮(1222-1282)が晩年を過ごした聖地でもある。日蓮が後半生8年あまりをそこですごした「草庵跡」が残っていて、興味深く拝見した。いまは長さ18メートル四方の石の柵で囲ってある。驚いたのは、三門に入ってだ。入口に売店があって、そこでは神札が大中小、大きさ別に値段が付けられて売られていた。さらに途中の売店では、本尊をプリントした白地のTシャツが売られていたほか、大きさの異なる紙曼荼羅(本尊)が多数売られていた。大きいもので1万数千円とのことだった。ここでは宗教の対象物である本尊が、「売店」で、掛け軸感覚で売られている。この地に、日蓮の魂はすでにないものと実感し、下山してきた。

 

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