日本の政党で最も古い歴史をもつのは日本共産党だ。99年の歴史をもつ。だがこの政党が立党30年の段階で組織的に「人殺し」を働いた経歴は、現在の多くの有権者は知らないし、忘れてしまっている。常識的に考えてみよう。党中央が暴力革命を他国共産党から迫られ、結果的にその道にかじをきったものの、その路線に最初に従うべきと主張したのは「国際派」、つまり宮本顕治氏の流れ、結論すると現在につながる日本共産党だった。不思議なのは、暴力団まがいの行為を繰り返し、当時の新聞に「テロ集団」「暴力政党」と書かれながらも、この政党が同じ名前で現在も合法的に存在しているという事実だ。日本人は忘れやすい民族というのは定説のようになっているが、これもその顕著な一つの事例といえる。それを可能にしたのは、日本共産党のブランディング(イメージ変換戦略)による。清潔ぶりをアピールし、女性をその手段として用いる。現在の同党の姿だけを見てこの党が常に正しいとか、清潔な組織などと思う有権者がいたら、それは歴史を見ていない浅はかな姿というしかない。何はともあれ、自分たちの掲げる革命のため、同じ日本人を殺害し、その責任をうやむやにしたまま、今も合法的な政党として存続している。この現象は、世界の中でも「誇れないパロディー」に見える。