高須院長の歴史認識

愛知県知事リコール署名の責任者となった高須クリニックの高須院長は2015年10月19日に次のようなツイートを行っていた。「南京もアウシュビッツもねつ造だと思う」。単なる個人の歴史認識であれば問題はそう大きくはならなかったはずだが、このようなお粗末な歴史認識の持ち主が責任者となって始めた運動であったために、いまは悲惨な展開を見せている。この人物を「リアリスト」として宣揚したのが、門田隆将こと門脇護という作家である。昨年門田が出版した『疫病2020』は時流物であったために10万部以上売れたというが、その中身はお粗末そのもの。高須院長を「リアリスト」の筆頭に紹介し、さらに百田尚樹、有本香といった歴史修正主義者の名前が並ぶ。門田にとっては、自分の都合のいいところだけを切り取って「リアリスト」と宣揚しているだけの姿であり、同人自身がいつも批判する左翼メディアの手法そのものだ。自分は同じことをやっているのに、その罪を左翼陣営にだけ求める。こうした手法を右派陣営では「韓国のデマ戦法」といっているらしいが、実は自分たちこそ同じことをやっている姿は、見ていて滑稽である。

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