民主主義を“破壊”するトランプ陣営とその仲間たち

アメリカで選挙人が確定した8日、トランプ陣営が起こしてきた多くの訴訟もすでに「無用」のものとなっている。ここに来てトランプ陣営が別の訴訟を起こしたことで「その仲間たち」がSNSなどでさらなる“雄たけび”をあげているが、後の祭りだ。産経新聞でさえ本日付で「幕切れか」と大見出しで報じた。トランプ陣営およびその弁護団が発する情報および行動は最初から大きなバイアスがかかっていることは明白だ。日本の有権者がその情報に接するとき、鵜呑みにすることはできない。要するに、毎日のように、アメリカの地から「大本営発表」が送られてきているわけで、それを鵜呑みにしている勢力が日本の右翼層の中にも一定程度存在する。

ちなみに今回、この問題をめぐって、右派勢力も2分される形となっている。大がかりな不正(選挙結果が変わる程度のもの)はなかったとする人びとと、そうではなくあくまで「陰謀論」に加担し、結果的に民主主義“破壊”に突き進んでいる者たちだ。だがこのような者に限って、「民主主義を守れ」などとあべこべに主張しているところを見ると、これは彼らのお得意な「韓国のデマ戦法」(命名は産経新聞出版)というやつだろう。自分の抱える問題を先に無実の相手にかぶせてしまうという手法のことである。

いずれにせよゲームオーバー。試合はとっくに終わっている。柔道の国際試合で、相手に完全に負かされた選手が、その判定をめぐっていまだに審判にさまざまな難癖をつけて組織的に抗議を続けているような見苦しい姿。そんな「まともな日本人」とも思えない行動をとる日本人が、この日本社会に存在することを残念に思う。

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