共産党の政権入りが取りざたされた3つの時期

日本共産党の97年の歴史の中で、最も政権に近づいた最初は1970年代初頭である。自民党は田中角栄が総裁を務めた時代で、72年には衆議院で40議席、73年には都議会で24議席、74年には参議院選挙で13議席を獲得した。同党の歴史の中で、脂の乗った活動家数が最も多かった時代といえよう。当時は「民主連合政府」の樹立を掲げていたが、当の連合する相手とみなされた日本社会党とは不仲であり、結局、尻すぼみで終わってしまった。次に飛躍の転機が訪れるのは90年代後半だった。97年の都議会選挙で過去最高の26議席を得たほか、98年の参院選では過去最高の819万票を叩き出した(比例)。だがこの90年代の躍進は、社会党の事実上の消滅の裏返しであり、その反動にすぎなかった。この点が70年代の躍進とはまったく異なっていた点だ。その意味でむしろ政権獲得の可能性はむしろなきに等しいものだったともいえる。そして3回目の時期が現在だ。党勢そのものは、過去2回ほどの勢いはないものの、変わったのは周辺の環境だ。「共産党でもいいから手を借りたい」という野党勢力の状況が過去とはまったく異なっている。要するに共産主義への警戒が事実上失われた時代であり、その意味ではかなり危険でもある。ただ言えることは、今回が日本共産党が政権入り可能性をもつ「最後の時代」となるだろうということだ。この山を越えれば、この党は「消滅」に向かうしか道がなくなると思われる。その理由については、別途ふれたい。

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