「令和」の意味

本日付の日本経済新聞は新元号「令和」の考案者とされる大阪女子大の中西進名誉教授のインタビューを大きく掲載し、新元号の意味について、「うるわしく平和を築いていこうという合言葉だ」との発言を紹介している。令和の「令」については命令の令なのでありえないと意見した国会関係者もいたとされるが、考案者の趣旨はあくまで「うるわしい」の意味とされている。以上のとおりであれば何の問題も生じない。ただ「和」については、昭和というさほど時代を隔てていない時代と同じ文字なので個人的には違和感が残っていた。本日付の産経新聞を開いて、その違和感のナゾが氷解した。産経新聞の1面でジャーナリストの櫻井よしこ(73)が「令和に寄せて」との論考を寄せているが、タイトルには「麗しき大和の国柄を守れ」とある。つまり令和の和を、大和の和と位置づけていることが明らかだ。これでは意味が180度変わってしまう。平和を求める「和」なのか、日本一国主義という偏狭な独善主義を表すための「和」なのか。新時代が前者であることを望みたい。

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