世紀末の1999年

本日付の各紙に、元共同通信記者、原寿雄さんの訃報記事が載っていた。私も個人的な思い出がある。1999年、国会が右旋回を始めたころ、当時、私が事務局をしていた記者団体で「時代の雰囲気とジャーナリズム」というタイトルでシンポジウムを企画して開催した。その団体の機関紙を購読していた原さんから、団体あてにポンと5万円のカンパが送られてきたのである。なぜそのことを覚えているかといえば、1999年とそのシンポジウムを関連付けて記憶しているからだろう。振り返れば、90年代は極めてリベラルな時代、99年以降は明確に右旋回に向かった時代であり、いまや見る影もない。やはり1999年が分水嶺となったことは明白だ。右翼というよりも事実に立脚せずに言いたい放題の言説が跋扈する時代になって久しい。

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