取り残された象徴としての日本共産党

9月1日発売の月刊誌「第三文明」10月号に、「日本を破滅に導く共産主義思想」というタイトルの論考が掲載されている。『共産主義の誤謬』という書籍を上梓した福冨健一氏によるものだが、日本共産党という政党を考える上で非常に重要な論考と思われる。

それによると、先進国で国会に共産党が議席を持っている国は、フランスと日本だけという。例えばドイツでは、「共産主義は必ずファシズムに移行する」との考えから、共産党は違憲とみなされ、解党された歴史がある。韓国の憲法にも同様の規定があるという。

もともと日本共産党の出自は1922年、「旧ソ連の出先機関」として始まっている。ふつうの政党は、自国の国民が自国をよくするために集団を形成するものだが、「共産党はそうではない」と指摘。要するに、共産党は普通の政党ではない、と言っているわけだ。

結論として、「共産主義の思想には根本的な誤りがあり、人間を不幸にする」と指摘。「共産主義の思想が時代にそぐわないことは、世界の常識」と述べている。

こういう当たり前ともいえる言説が、なぜか日本ではあまり語られない。日本共産党の存在そのものが、日本のガラパゴス現象の象徴的な一つであることは間違いないだろう。

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