空手雑感 36

私と沖縄のつながりが生まれたのは3年前の夏にさかのぼる。沖縄伝統空手道振興会が主催する沖縄空手セミナー(集中稽古)にたまたま参加したのがきっかけだった。毎日3時間、1週間近く一つの流派を体験稽古するもので、コースは剛柔流、上地流、古武道、しょうりん流に分かれていて、私はしょうりん流を選択した。なぜこの流派を選んだかといえば、同じ年の春に横山和正・研心会館館長のセミナーを受けて小林流に関心をもっていたからだ。同館長と約束組手で立ち会っただけで「この人とやったら殺される」と感じた。空手をやっていてそのような衝撃はそれまで一度も感じたことがなかった。このときのしょうりん流のコースは、小林流と松林流を3日ずつ併行して受講するもので、なぜか受講者は少なかったが、その分みっちりと教わることができた。沖縄の正統なナイファンチを覚えたいという気持ちも強かったので、その目的はほぼ達せられる形となった。以来その際のご縁を含め、3年間で東京と沖縄を20回近く往復することになるとは思ってもいなかった。琉球舞踊、組踊り、エイサーなど多くの独自文化をもつことで知られる沖縄だが、空手ほど世界に認知された文化はない。

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