ジャーナリストのファクト感覚

この仕事をしていて一番大事なことの一つは真実に迫るための眼力だろう。ジャーナリストは多くの事象、当事者へのアテ・それに対する反応、さまざまな調査などをもとに問題や疑惑の真相・本質を見極めようと努力する。裏付けのない思い込みや噂レベルの情報は十分に吟味しようと努める姿勢をもっているのが普通だ。だがこの仕事をしている人間は、慎重な姿勢の人間ばかりではない。自分の自己顕示欲や本来とは別目的のため、思い込みだけが先行する者もいる。かつて教団報道において「ガセネタ屋」と称された創価大学卒のジャーナリストがいた。いまも似たような人間は巷に跋扈している。教団報道において過去に多くの誤報やガセネタをくり返し、最近はネット右翼同然の感覚で仕事をしている門田隆将という名の人物も同様だ。「天皇を中心とする日本国の歴史は素晴らしい」という観念に凝り固まっているタイプで、日本の周辺諸国を露骨にバカにする言動が顕著だ。先日も5月5日付の同人のツイッターで「特亜3か国」という言葉が出てきて驚いた。「特定アジア」は、中国・韓国・北朝鮮の3国を指す侮蔑語の一種で、ネット右翼の活動家などがよく使う。そのような特殊用語をジャーナリストと称する人間が使うのを見て驚いたのだ。最近は、事実(ファクト)と関係なく、中国を貶める行為に躍起になっている。事実がどうかではなく、中国をけなし貶めることが同人にとっては優先されるようで、トランプ大統領が大統領選を有利に運ぶために使っているとされるコロナウイルスの武漢研究所作出説に即座に飛びつき、ツイッター上などで盛んに拡散した。情報機関の多くが、眉唾(証拠がない)と見ている代物だ。こうしたいい加減なファクト感覚をもともと持つためか、門田隆将は週刊新潮のデスク・副部長時代、創価学会の地区部長が被害に遭った交通事故で逆に殺人者呼ばわりしたり、女性市議の転落死事件で証拠もなく教団関与説を流したり、あげくのはてには証拠もないのに一方当事者の虚偽告発を鵜呑みにして池田名誉会長を悪質な犯罪者であるかのような虚偽キャンペーンを中心になって行った経歴をもつ(いまだに謝罪すらしていない)。そうした仕事の積み重ねにより、新潮社にいられなくなった人物とされるが、独立しても性癖(ファクト感覚)は変わることなく、今も事実を精査しないままの偏った情報発信が顕著に見られる。すでに同人の犯罪的行動から25年ほどすぎるので、過去の歴史を知らない公明党の地方議員などが同人のツイッターを好意的にリツィートするといった現象も目にする。ここで何度も繰り返して書く必要性が生まれるわけだ。

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