2月13日、安倍首相の国会答弁で飛び出した共産党に関する発言で、機関紙「しんぶん赤旗」で連日のように過剰反応してますます深みにはまる結果となっている。反安倍陣営の学識者を連日登用し、「民主主義の危機」とか「反共デマ宣伝」などと躍起になって否定に努めている。慶応大学名誉教授の小林節氏などは学者の身でありながら、破壊活動防止法の制定理由を故意にか捻じ曲げてまで共産党を擁護する始末だ。
いつもながら赤旗に登場する元公明党副委員長という肩書きの二見伸明も、自身の「反知性主義」をここでも存分に見せている。同人いわく「100年近い党の歴史の中で、反戦平和を貫いてきた」―。それは100歩譲っても戦前・戦中に限った話で、戦後は朝鮮戦争に加担した「戦争の党」の実績をもつ同党の姿を前提にすれば、客観的な正確な指摘とはとうてい言い難い。二見について「反知性主義」と表現するのは、そうした理由からだ。
本日付赤旗で同党を擁護する識者に翻訳家の池田香代子という人がいる。いわく、「分裂した一方の側に間違った方針や行動があったことをとらえていまだに言うのは、おかどちがいです」。同党のねじまがった言い分をそのまま鵜呑みにして、同党の殺人行為を擁護している。
仮に会社を例に考えてみればよりわかりやすい。だれもが名前を知る大手会社があって、同社の一つの派閥、グループが社会的に大きな迷惑をかけた不祥事を起こしたとする。後年になって、別のグループ出身の同社幹部が、あの不祥事は別のグループが起こしたことなので、もう言わないでください、といって免責を求める姿に説得力はあるだろうか。同社の社内体質が起こした結果として、なんらかの責任があったと認識するのが通例だろう。こうした翻訳家のような識者は、かつて日本共産党などによる北朝鮮がバラ色の国との虚偽宣伝に騙されて、帰国船を正しい行為として煽った無責任な識者らと何ら変わるところがない。「反安倍感情」の強さのあまり、共産党の歴史的弊害を客観的に認識できない姿は、危険極まりないものだ。