熱狂ジャーナリズムの危うさ

昭和史の最大の教訓が、国民的熱狂を作ってはいけないということにあることは何度も紹介してきた。その熱狂をつくる媒介者となるのがメディアである。昭和においては「新聞」だったが、今では「テレビのワイドショー」や「ネット情報」だ。テレビのワイドショーでは韓国を悪くいう番組が多発し、ネットにおいては「ネトウヨ」の言葉どおり、右翼的言説のほうが量的には圧倒的に多い。繰り返すが、昭和において日本が「破滅」に至った最大要因が、この国民的熱狂だ。現在それを煽っているのは、安倍首相に同調する文化人の一派だ。名前をあげれば櫻井よしこ、門田隆将、有本香、百田尚樹などの名が思い浮かぶ。現在、「週刊ポスト」の記事が社会問題になっているが、このトンデモ記事を言論の自由として擁護しているのが門田隆将や百田尚樹といった面々である。門田こと門脇護は、週刊新潮記者時代にも、捏造記事についても言論の自由を主張していたくらいの人物なので、完全な確信犯だ。「言論の自由」という“美名”のもとでは「何でも許される」という尊大な考えの持ち主で、付ける薬はない。

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