理想を捨てて生き長らえる政党

東京都が2019年度の当初予算案を発表し、本日付の各紙で報道されている。朝日新聞は東京のページで「公明に配慮 新規事業も最多」の見出しを立て、小池百合子知事が公明党都本部の賀詞交歓会であいさつした内容に触れ、学校の体育館のエアコン設置などが公明党の提案を受けて予算に入ったことを紹介。さらに読売新聞でも似たようが記述が見られ、「公明党が求めていた、リース方針による公立校への空調設置事業なども盛り込まれた」と指摘している。そんな中、日本共産党は自分たちの力で学校体育館のエアコン設置が実現したかのようなポスターやチラシを作成し、大々的に宣伝している。同党が実績ドロボーのハイエナと称されるのは、このような行為からであろう。実現のための本当の意味での汗はかかないで、ちょっとした陳情を行った過去があれば、すべて自分たちの主張によって成立したかのように宣伝する手法は、共産党に顕著な行動の一つである。人間に例えれば、つつましやかな性格の持ち主にはこのような図々しい行為はなかなかできないだろう。誇張した宣伝は共産党独特のプロパガンダそのものであり、このような手法を用いて日本の体制を転覆させ、日本を共産主義化しようとしてきたのが戦後の同党の一環した「野望」であった。ただし90年代初頭のソ連崩壊とともに、共産世界革命の野望は音を立てて崩れ落ち、行き場を失った同党は、有権者の身の周りの世話をすることでなんとか生き長らえる道を見出した。共産主義の理想を、党員向けには時折語るものの、もはや有権者に対し語ることは全くない。その意味では、「共産」党とは名ばかりの存在であり、実際は大衆の身の周りの面倒をみながら集票をはかるだけの、現実的な理想を失った政党にすぎない。

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