足軽3人組にとっての政治問題

独自の分派活動などが原因で教団を懲戒解雇された元職員3人が、職員時代に公明党の方針に異議を唱えていたとの話は寡聞にして耳にしたことがない。公明党は1999年に連立与党入りして以来、本来の立ち位置とは異なる政策テーマに与党の一員として対処せねばならず、従来の中道の範疇では収まらない行動もとってきた。本来、政治路線に異議があるのなら、もっと早い段階で彼らは唱えていたはずである。

公明党が自民党との連立を組んだ99年当時、彼らはれっきとした成人男子であり、有権者であった。彼らが教団を懲戒解雇されたのは2012年10月。除名処分となったのが14年6月。初めてサイレントアピールなる行動をとったのはそれからさらに2年後の16年7月である。

このコラムで何度も繰り返し指摘してきたように、彼らが教団内で問題となったのは、公明党の政治問題とは一切無関係だ。彼らの解雇・除名はしょせんは自らの行動が招いた結果にすぎないものである。派閥行動とそれに協調しない後輩らへのいじめともみなされるような行為等。そうした行動を是正するように善意で指摘されながらも、あくまで頑なに拒否しつづけた行動が問題とされたにすぎない。

その意味で、彼らが時の公明党の政治路線をめぐって批判の材料とするのは、自らの真の問題をそらすための道具にすぎないともいえよう。所詮は自己正当化のための、都合のよいアクセサリーとしかみなされない。

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