共産党の欺瞞だらけの4つの打ち出し

昨日付の「しんぶん赤旗」からだが、「共闘勝利と共産党躍進で安倍政治サヨナラの年に」の1面大見出しとともに、志位委員長が2019年の戦いとして4点を打ち出していた。それぞれ(1)消費税10%の反対(2)戦争する国づくりを許さない(3)沖縄への連帯の戦い(4)原発ゼロの日本を目指す戦いとなっているが、いずれも過去の同党の行動を知る者からすると、マユツバ物ばかりだ。

私の知る限り、日本共産党は公共料金の値上げには「すべて」反対である。その背景には立党から96年たっていながらも一度も国政において政権に参画したことがないという特異な立場が影響しているようだ。当事者意識として施政を考える必要のない極めてお気楽な立ち場に安住しているだけの存在である。

第2に、現在は戦争する国に反対している同党だが、70年近い昔の朝鮮戦争のころ、ソ連・中国と連帯し、日本国内で戦争まがいの行動をとっていたことはもはや忘れ去られているかのようだ。国内で騒乱事件をたびたび引き起こし、公務員の殺害にも手を染めた。

第3に沖縄への連帯だが、同党が沖縄に連帯するのは沖縄にある軍事基地がアメリカのものだから反対しているのであって、仮にそれがソ連の軍事基地であったならば、同党は歴史的にはなんら反対せずに、もろ手を挙げて賛成していたことは間違いない。ソ連はいいが、アメリカは同じことでもダメ。核実験での主張と同じく、同党の主張は国民を顧みないという点でお粗末極まりない。

第4に現在は原発に反対している同党だが、過去にはソ連の原発開発を天まで持ち上げて翼賛し、機関紙上で大々的に宣伝していた。

これらからわかるように、現在の4つの打ち出しに象徴的に表れていることは、同党には歴史的な一貫性が欠如しており、そのときどきの耳障りのよいテーマをカメレオンのように掲げているにすぎない。

私は個人的には安倍首相に鼻持ちならない感情を抱いているが、それと同等、あるいはそれ以上に、こうした「ゴマカシ政党」が大手を振って正義の振りをして闊歩している状況には心の底から「サヨナラ」したいと考えている者である。

 

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