沖縄初訪問の思い出

私が初めて沖縄の地を踏みしめたのは1996年5月のことだった。5月15日、平和行進の季節に、社会新報の記者として派遣されたのが最初である。96年といえば、沖縄はいま以上に「政治の季節」であり、少女暴行事件で大揺れに揺れていたころだ。社会党本部から職員数人が同行し、初日の夜はその後参議院議員となる古参の党本部職員を中心に、食事会が催された。北朝鮮通で何度も北を訪問していたその人物の自慢話に耳を傾けたことを覚えている。初めて首里城を訪れたのもその出張においてだった。年齢のさほど離れていない党職員と見学し、初めて来る場所ながら、妙な親近感を覚えたことを忘れない(過去世は琉球時代に関係する人間だったのだろうかなどと勝手に妄想した‥)。

それからしばらく、単発的な取材を除いて沖縄との縁は薄くなっていたが、空手を機縁にまた訪問する機会が増えたのは意外だった。沖縄の人はいい意味で権威というものがない(威張らない、飾らない、庶民的)。本土のヤマト人と気質が違うことは明らかだ。私はそういう沖縄の人びとが好きである。

トラックバック・ピンバックはありません

ご自分のサイトからトラックバックを送ることができます。

現在コメントは受け付けていません。