平成の終わりを印象づけたオウム真理教事件

麻原彰晃死刑囚を含むオウム真理教の7人が6日、突然、死刑執行された。法務省高官の「平成の事件は平成のうちに処理されなければならない」旨のコメントが各紙に掲載されていたが、後世の歴史家にもそのように受け取られるものと思われる。

地下鉄サリン事件が起きた1995年は23年前のことになるから、すでに四半世紀近い年月が経過している。オウム真理教の一連の事件で最も大きな被害をこうむった一つは、まぎれもなく、創価学会だった。その年の暮れになされた宗教法人法改正は、時の政権与党であった自民・社会・さきがけによる創価学会への嫌がらせのような行為だった。

その年の9月には、東村山の女性市議が転落死した事件を週刊誌などが「教団による殺害か」といった趣旨でセンセーショナルに報じ、事実的根拠がなかったために民事訴訟では「敗訴の山」を築くことになった。

当時の政治権力による宗教弾圧が、その後の日本政治史に大きな影響を与えたことは間違いない。

日本国民にとってよい結果に結びついたかと聞かれれば、個人的には到底、肯定はできない。

いずれにせよ、オウム真理教はカルト宗教の際たるものだった。「平成」を象徴する事件の一つであったことは間違いない。

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