昨日付のしんぶん赤旗(2面)に毎日新聞夕刊の特集ワイド記事について抗議した旨の記事が掲載されていた。日本共産党の広報部長が毎日新聞東京本社に乗り込み、記事には重大な事実誤認があると指摘し、「公正な報道」を保障するため、改めて党への取材と正確な報道を行うよう要請したということだ。毎日記事では、同党がしんぶん赤旗でスクープを連発して自公過半数割れに追い込んだにもかかわらず、追い風を十分に受けきれずに衆院選で議席を減らした客観的事実を前提に、この“不思議な現象”の原因について分析していた。共産党は毎日新聞のこの論評部分が気に入らないものとして抗議したわけだが、記事では、同党が次々に除名や除籍を繰り返している行為が異論を許さない閉鎖的体質を連想させ、有権者から忌避されている旨、自らの取材結果をもとに報告していた。だがこの点が気に入らない同党中央が難癖をつけた格好だ。要するに負けた「理由」を報道機関が勝手に分析してはならず、同党の分析に従わなければまかりならんというおどろくべき態度といえる。確かに日本国家が日本共産党の独裁政権となれば、このような事態が起こるだろうと十分に「予見させる」行動だ。その本質をたどれば、自分は悪くないが、悪いのはすべて他者という発想であり、現在のネトウヨが旧日本軍は何も悪くない、南京虐殺はデマだと言っている他責思考と本質的に変わらない。