トップが判断を誤った帰結

昨日付毎日新聞(夕刊)のワイド特集で日本共産党の発行する「しんぶん赤旗」が多くのスクープ記事を発しているものの逆に党勢衰退している同党の不思議さを扱っている。記事では衰退の原因を「異論許さぬ閉鎖性」と結論する。昨年2月に始まった松竹伸幸氏除名、3月の鈴木元氏除名からつづく一連の閉鎖的体質を指摘するものだが、両氏除名を主導したと見られる志位議長、市田副委員長の責任は今も問われないままだ。記事では中北浩爾中央大学教授の「執行部の改革を進めなければ、党勢はさらに縮小の一途をたどるでしょう」とのコメントが末尾に記載されている。事態を最小の被害として収めるには志位・市田両氏が自己批判し、誤った党運営を総括することが必須の条件となるが、同党は謝ることのできない無謬性を特質としており、結果的にこのままズルズルと「縮小の一途」をたどる可能性が高い。組織のトップに立つ者の判断の誤りが、組織全体にどれほどの悪影響を与えるかという事例の象徴として、今後、日本共産党のケースはさまざまな局面で紹介される機会が増えると思う。

特集ワイド:「赤旗」は絶好調なのに-- 共産党、伸びない理由 異論許さぬ閉鎖性 | 毎日新聞

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