核ごみ処分場選定の欺まん

本日付各紙は長崎県対馬市が核ゴミの調査受け入れを市議会が賛成多数で採択したニュースを報じた(毎日は1面トップ=東京本社版)。原発から出る放射性廃棄物の最終処分場が一つも決まらないまま、日本は延々と原発を運転し、福島原発の大事故発生後も、安倍政権はその姿勢を崩さないできた。日本の原発政策は「トイレ(処分場)なきマンション」と揶揄されて久しい。最終処分場の選定は、第1段階となる調査を受け入れただけで国から最大20億円の補助金が交付されるため、財政難に苦しむ地方自治体が窮余の一策としてすがる。北海道でも2つの小さな自治体が2020年に調査を受け入れたが、その後は結論が出ないまま停滞しているという。本当に核処分場にするつもりはないのだが、金目的にいったん受け入れるというパターンに見える。私が育った佐賀県の出身地は旧対馬藩の「飛び地」として知られる。対馬藩は山が多く平野が少ないため、コメをつくる場所を九州に2カ所ほど有していた。そのため私が初めて取材で対馬を訪れた際、故郷の方言とよく似ているのを発見して驚いたことがある。

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