70年前の北海道警官殺害事件

昨日付の日本経済新聞(夕刊)に「北海道警官殺害事件」の見出しがあった。大きいほうの見出しに「逮捕状更新続け70年」とある。つい2日前の産経新聞にも同じ内容の記事が掲載されていた。70年前に札幌市警の警備課長だった白鳥一雄警部が何者かに銃撃され、殺害された事件の実行犯がいまだ逮捕されず、逮捕状が更新され続けているというニュースである。犯行を行ったのは日本共産党の地方組織で、同党は党をあげて実行犯を中国に逃亡させた。ただし主謀者である札幌委員長は逮捕、起訴され、懲役20年の判決を受けて、網走刑務所に収監された。この事件に関し、日本共産党は長らく「冤罪」との主張を行い、善意の国民市民を巻き込んで社会運動化したが、事件の風雪が真実を明るみにした。すでに実行犯はいずれも中国の地で死亡しているが、犯行を組織的に計画し、実行したのは紛れもなく日本共産党であったことが多くの証拠から明らかになっている(現在の同党が公式に否定することのできない状況がそのことを雄弁に物語る)。つまり日本には「政党活動」として「殺人」に手を染めた政党が、今も同じ名称で存続する。考えてみればそのこと自体おそるべき事態だ。ただし同党は半分で、平和勢力という側面も併せ持つ複雑な存在だ。私はその平和的側面を否定する立場ではないが、ただし、この政党が権力に入り込んだ場合は、その表面的な「平和の顔」などいとも簡単に脱ぎ捨て、いまのロシアと似たような顔を見せることは間違いないと、これまでの取材経験等を通じて確信している者だ。

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