「軸」を崩さない重要性

昨日のスケート女子団体追い抜きの転倒劇は衝撃だった。なぜあんなことが起きるのか。門外漢には不思議でならなかったが、元五輪銀メダリストが本日付の産経新聞(スポーツ面)で解説しているところによると、次のようになる。「インコースのカーブでは、すごく疲れていると脚の感覚がなくなり、動かなくなる。バランスを取るのが精いっぱい。(前の佐藤)を押した瞬間にバランスを崩し、少し体が後ろに傾いて転んでしまった」(黒岩敏幸氏)。さらに「スピードが上がるとカーブでかかる遠心力が強くなり、必然的に脚への負担が大きくなる。(中略)いい形できていても最後に失敗してしまうパターンは、高速リンクだとよく起こる」(同上)。

黒岩氏によると、「高速リンクではよく起こる」ことで、さらに転んだ原因は、「バランスを取るのが精いっぱい」のところで、「バランスを崩し、体が後ろに傾い」たことにあったという。要するに体の軸が崩れた結果、修復できなかったというわけだ。ああいう局面では一瞬の軸のブレが致命的な結果をもたらすことを意味する。話は変わるが古流の武術などでも「軸」という概念は極めて重視される。さらに飛躍するが、国家にも「軸」と呼べるものがある。軸を大きく崩したり、ブラす行為が、致命的な結果をもたらすことは同じに見える。

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