本日付の読売新聞は政治面で、連合が立民惨敗の理由として共産党との共闘をあげている内容を記事にしている。本日午後に日本記者クラブで行われた立民代表選の公開討論会をたまたま目にしたが、共産党との関係は、「仕切り直し」の方向で収斂されつつあるようだ。一方、本日付共産党機関紙「しんぶん赤旗」では、前川元文部科学事務次官が登場したロングインタビューを掲載しているが、そこで前川氏は次のように語っている。「野党共闘に対するネガティブキャンペーンはひどかった。日本人の底流にまだ残滓としてあるような反共主義とか共産党アレルギーのようなものを呼び起こすやり方です。偏見によりかかり、『嫌中』や『嫌韓』と同じにおいがします」。
いつも思うことだが、前川氏は日本共産党に対する正確な理解を決定的に欠いている。「嫌中」や「嫌韓」と同じ匂いがするかどうかは個人的見解として分かれるだろうが、日本共産党が過去に行った行動は「偏見」ではない。「事実」そのものだ。ここには前川氏の日本共産党に対する反知性主義(=史実と関係なく自分の見たいように物事をとらえる態度)がある。