「圧力団体」という妄想

自らの複数のノンフィクション作品において「大量パクリ疑惑」を指摘されている作家の門田隆将が最近の著作のあとがきで、創価学会のことを「巨大な圧力団体」と書いていた。ほとんど妄想の域に近い言葉と思うので、私なりに経緯を解説しておこう。

この人物は「週刊新潮」時代は札付きの悪質な記者として名をはせていた。たとえば交通事故の被害者を加害者に仕立て上げまるで「殺人犯」であるかのように書いた白山名誉毀損事件。さらに翌年の東村山女性市議の転落死事件においてもデマ記事を書き飛ばし、いずれも裁判で敗訴している。さらに信平狂言事件においては、事実的根拠もないままにデマ手記を作成し、手記に正当性を持たせるために民事訴訟を起こすように「裏工作」し、訴訟とデマキャンペーンの自作自演行為で問題視された経歴をもつ。このようなトンデモ記者に対し、『言論のテロリズム』というタイトルの本が出されたことは事実である。だがそれは正当な批判行為であり、「圧力」といったものでもなんでもない。さらに最近は私が書いた『疑惑の作家』についても、私の過去の事実に基づく批判活動について「罵詈雑言」などとツイッターで発信していた。自分はデマ記事で人を誹謗中傷しても許され、それらを踏まえて正当に批判されるとこんどは「巨大な圧力団体」「罵詈雑言」などと批判する。

いうまでもなくこの日本社会は言論の自由が許された社会だ。そこでは事実的根拠があれば言論の応酬が許される社会といえる。この人物はこの基本原則が気に入らないらしい。自分は許されるが、相手には許さない。

「自己愛」の極みに生きている人物の典型ともいえる姿だ。

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