志位和夫の独善主義③ 綱領から不破色を一掃

2020年改定綱領の最大の特色は、不破哲三の腐臭が一掃されたことだろう。2004年に綱領を全面改訂した際に不破が挿入したとされる多くの予測が破たんをきたし、中国を「社会主義をめざす国」から外すという決断を志位執行部はせざるをえなかった。さらに南米などの第三国でも社会主義化が進んでいるとした不破の予測はことごとく外れ、党内の最大の理論家としてもてはやされてきた同人の威信は地に堕ちる結果となった。共産主義政党ではどこも似たような面があるかもしれないが、党内権力のバランスが崩れると、権力の重心は大きく変化する。だが志位委員長にはカリスマ性が欠けていると見る向きも大きい。宮本――不破――志位と、日本共産党の党首は年月を経るほどに「小粒化」する。時代のあらわれなのだろうか。

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