共産主義政党のまま政権に入ろうとする愚

立憲民主が国民民主や社民党などに対し、衆院のみで同一会派を組むことを呼びかけたことが時折ニュースになる。立憲民主は7月の参院選挙で5党派の野党連合が結成されたうち、日本共産党にだけは呼びかけをおこなっていないらしい。もともと日本を共産化する目標を綱領で明文化している同党と、日本の野党各党が論理的には連立を組めるわけはないが、共産党の鼻息は依然として荒い。なぜなら高齢化する党内事情と97年間も政党を続けていながら一度も政権入りしたことのない「稀有な野党」という立ち位置において、もはや政権入りだけが求心力を保つための唯一のニンジンになっているからだ。同党は70年代にも一時期、政権獲得が現実味を帯びたことがあったが、このときも連立政権をめざしたもので、相手となる社会党にフラれた格好で終わった。今度こそは決してフラれることがないようにと「押しかけ女房」丸出しで、恥も外聞もなく、行動に出ている。

今後、次期総選挙の選挙協力は今回の野党連合の枠組みプラスアルファ(れいわ)で行われると予測されるが、問題は仮に野党連合が勝利した際、日本共産党の扱いが焦点となることだ。同党は「成り行き」でそのまま閣僚ポストを奪取することを「夢想」しているものと思われる。同党についてかつて「シロアリ」と語ったのは、旧民主党系の著名議員の一人だが、いったん政府内に入った「シロアリ」が、まずは一部を侵食し、崩落させ、いずれは屋台骨をボロボロにしてしまう恐れは十分だ。「革命政党」はどんなに厚化粧で普通を装ってみても、「普通の政党」とは明らかに存在目的が異なる。

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