赤旗編集局に校閲スタッフはいないのか?

東京オリンピックの前哨戦と位置づけられるアジア大会で昨日、空手の型競技が行われた。男女とも日本勢が金メダルをもぎとり、順調なスタートをきった。いずれの選手も東京五輪での金メダルが最有力視されている本命中の本命の選手である。

女子で優勝した清水希容選手(24)の得意技は、北谷屋良(チャタンヤラ)クーサンクーで、準決勝でこの型を使って、最大のライバルに打ち勝った。決勝は、難易度の高い知花クーサンクーで相手を制した。クーサンクーは首里手系の型だが、文献上に残るものとしては、沖縄最古の型として知られる。

北谷屋良クーサンクーは、北谷(チャタン)に住む屋良(やら)という名前の人物が行うクーサンクーという意味で、知花クーサンクーは、沖縄小林(しょうりん)流の開祖・知花朝信伝のクーサンクーという意味である。同じクーサンクーでも伝承した人物や年代によって、型は微妙に異なる。

本日の新聞記事で気になったのは、赤旗のみが、この北谷屋良クーサンクーを「チャタン・ヤラクン・シャンクー」という、およそありえない表記法を用いたことだ。知花クーサンクーについても、「チバナ・クー・シャンクー」というように、記者が事実確認もしないまま適当に分かち書きしているとしか思えない有り様だ。

クーサンクー(あるいはク―シャンクー)は一つの型の名称であり、分かち書きすることはありえない。

これは空手に造詣のない記者が適当に書いたものにせよ、学生アルバイトが少しググった程度で、すぐに訂正できたはずの単純な間違いである。赤旗編集局には、校閲スタッフが一人も存在しないようだ。

日本の国技である空手の記事で、この表記では、関係者を落胆させる。

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