SNSの時代

時代は刻々と変化する。現在のデジタル化時代に対応できない団体、組織も大きく取り残される。一つの事例は日本共産党だ。一昨日のシンポジウムでも一番印象に残った言葉は同党は「いまだムラ社会の中にある」という参加者の言葉だった。“ムラ社会”だからこそ、理不尽とも思える“村八分”(合理性のない除名や除籍の排除システム)が現存し、通用する。ただしこのシステムは昔からあったのだが、以前は小さなタコつぼの中で完結し、詳細な経緯が広く可視化されることはなかった。だが現在は個人の「意見」ですら世界中に一瞬にして可視化される驚くべき時代が到来して久しい。すでに「ムラ社会」の仕組みなど通用しない時代となっており、その状態で党勢拡大など原理的に不可能な時代を迎えている。にもかかわらず、同党は自己変革がまるでできそうにない。これが同党が時代に乗り遅れた最大要因だ。もう一つの事例は再生動画の問題である。1人が1個のスマホを所有する時代が到来し、一般有権者の手元にYoutube動画で多くの切り抜き動画が日々届けられる時代となった。そうした「新局面」ともいえる状況に、各党がどのように取り組んできたかの成果が近年得票差に表れている。これも社会変化への対応能力の問題だ。団体組織の意思決定に関わるリーダーは、時代と切り結ぶ感覚が常に求められ、先見性を有しているかいないかが組織団体の消長を決定づける。

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