日本共産党の党史改ざんと安倍政権の公文書改ざんはどちらの罪が重いか

日本共産党の小池晃書記局長の演説を聞いていても確かにこの党の暴力主義体質はイメージしにくいとは思う。だが同党の99年の歴史を検証してみると、その本質的な部分で「党史改ざん」している事実には驚かされる。古今東西、暴力を用いないで共産主義革命が成功した事例があれば同党幹部に教えてほしいところだが、この党も当初は暴力革命を前提に活動を続けてきた。それは戦後になっても変わらず、実際に暴力革命を肯定する綱領(51年綱領)を当時の党の多数派で採択し、実際に着手した過去がある。問題は、そうした過去の歴史について、現在の同党が「なかったもの」として改ざんし、真実の党の歴史を隠蔽し、誤魔化していることだろう。政権に入る前からこのような行動をとっている政治勢力が、実際に権力を握ればどうなるか。答えは明白である。自分たちの悪事を隠し、それを指摘する者(ジャーナリスト)などを平気で殺害するようになるだろう。他国の事例をみてもそうした方向に向かうことは間違いない。逆に長年与党にいて物事を改ざんした最新事例は、やはり安倍政権下における財務省の公文書改ざんだ。これは安倍元首相の国会答弁をきっかけに、同首相を守るために財務省幹部が手を染めた犯罪といえるものだが、共産党の党史改ざんと同様に、真実を隠し、自分を守ろうとした点で共通している。さてどちらの罪が重いかといえば、一概には言えない。後者は権力をもてば犯しやすい事例といえるだろう。ただし日本共産党は、権力をもつ「それ以前」から、同じような犯罪的ゴマカシ行為を行ってきたという特徴は明白である。

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