“不破頼み”を脱却できない志位執行部

日本共産党の党大会が終了した。実は今回の見どころは16年ぶりの綱領改正でも、野党連合構想でもなかった。一つは不破哲三頼みを脱却できるかどうかだったが、今回の党大会でも不破は常任幹部会26人(=党最高幹部)の中に残った。90歳になるこの人物の処遇の仕方で、志位執行部が独自路線を取れるかどうかのバロメーターを示すと見る向きもあったため、これまで通り、不破の威光にすがる姿勢を崩さないことになる。志位和夫委員長にはそれだけ、これまでの共産党指導者のようなカリスマ性がないことを示している。付け加えると、野党連合政権の実現は党創立100周年の2022年までと具体的に年限を区切った。たまに指摘されることだが、同党の創立記念日はかなりあやふやな記念日であり、実際は中国共産党と同じ1921年創立という説も存在する。いずれにせよ、高齢化の進展、赤旗部数の減少傾向など、組織的な課題は何ら解決しないまま、同党は100周年に向かうことになるようだ。

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