ゾンビのように蘇った政党

日本共産党の歴史を5つに分ける考え方がある。非合法時代の第1次、第2次、さらに戦後の徳田球一時代の第3次、さらに宮本顕治時代の第4次、さらに不破・志位体制の第5次で、現在は第5次共産党ということになる。共産党は徳田時代に暴力路線に突き進み、いったんは国会議席は壊滅状態となった。その後宮本時代になって、ソ連や中国のくびきから離れ、独自路線を展開。さらに暴力路線から平和路線に転換し、ゾンビのように蘇っていく。蘇った理由は、徳田時代の過去を隠蔽し、誤魔化し、有権者の記憶から消し去ることに成功したことが大きい。だがその後の不破時代には、ベルリンの壁は崩壊し、ソ連も消滅した。現状では、実際に政権を握る中国や北朝鮮と異なり、日本で「共産党」を名乗る理由はすでになくなっている。なぜなら共産主義国家をつくるという同党の存在目的は、今後とも永遠に達成されることはないと思われるからだ。矛盾を抱えたまま96年。日本共産党は、存続することだけを自己目的化し、現在も活動を続けている政党にしか見えない。

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