先行き見えない後半国会

後半国会のゆくえが見えない。今年の通常国会の会期末は6月22日。残りわずか2カ月ちょっとだが、「トランプ関税」対策となる補正予算案の追加編成を行うかどうかで大きく変化するからだ。ただでさえ少数与党の状況で予算成立には一部野党の協力を必須とする。昨年臨時国会の補正予算案では国民民主党の、この通常国会での一般予算成立では維新の協力で何とか乗り切った。だがここに来て、参院選前の思惑が錯綜し、いまだ追加の補正予算編成を行うかどうかの方針が定まらない。というのも、気分次第で変わるトランプ関税の状況について、その影響を含め「先読み」することが困難な状況にあるからだ。予算編成には一定の時間を要する。補正予算を組むとなれば、他の法案審議にも物理的に影響を及ぼす。後半国会の目玉とされた選択的夫婦別姓導入法案も遠のくばかりだろう。有権者は選挙前のバラマキには大方が批判的だ。なぜなら将来世代にツケを回す政策にすぎないと見越しているからだ。有権者は政治家が思っているほど愚ではない。財政規律に目配りした姿がないと与党は転落しかねない。

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