小沢一郎代表の考え方は甘い

本日付の朝日新聞に、自由党の小沢一郎代表のインタビューが掲載されている。見出しは「政権交代 必ずある」というもので、反自民の受け皿さえできれば、必ず政権交代はなされるし、政権交代がおきて初めて民主主義は機能すると年来の主張を重ねている。野党共闘の仕掛け人とみなされてきた人物の発言なので注目に値するが、共産党については次のようにコメントしている。

「確固たる野党共闘こそが政権交代の近道だ。共産党もこちらと一緒になろうと思っていないし、こっちも思っていない。ただ、今の政権より、国民の生活に目を向けたマシな政権をつくらなきゃいけない、という点では一致している」

この発言を読む限り、小沢氏は共産党との選挙協力は当然として、同じ政権をつくることを否定していないようだ。ここで「一緒になろうと思っていない」の意味は、同じ政党をつくろうという気持ちはないということのようで、民進党を中心とする野党連合が仮に総選挙で勝利した場合、日本共産党が閣内に初めて入る事態が起きるものととらえることができる。

政権交代が起こるかどうかについて、私は小沢氏の主張に異議を唱えるものではないが、共産党を「ふつうの政党」と見ていることに違和感を覚える。いったん政権の中に入れてしまっても、特に問題は生じないというのが小沢氏の考え方のようだが、共産党にとってはその政権は長らく待望してきた「民主連合政権」にほかならない。綱領や規約で明らかにしている日本を共産主義国にするという≪野望≫のもとに、彼らが別の意図をもって政権内で画策を始めることは目に見えている。まして警察組織をはじめ、大きな混乱が生じることは明らかだろう。結果、日本国内の治安体制は非常に脆弱なものに陥る可能性が生じる。

その一点において、私は政権さえ取れればそれでいいとするかのような従来ながらの小沢一郎氏の考え方は、非常に危ういものであり、日本を「混乱」と「破滅」に導きかねないものと懸念する。

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