どこまで行ってもユートピアの共産党

日本共産党が15年前に策定した現行綱領を熟読してみた。日本において民主主義革命を推し進め、さらに「社会主義・共産主義をめざす」とある。一つの特徴は、過去のソ連を滅茶苦茶に非難し、あれは本当の社会主義ではない、「ソ連の解体は、資本主義の優位性を示すものではない」などと究極的に開き直っていることだ。ソ連のお陰で創設され、その後も40年以上にわたりソ連に「盲従」してきた日本共産党が、今となって何を言おうと簡単なことだろう。後出しジャンケンの気楽さのもとに、この政党は現に存在する。 同党の上記2004年綱領でも「民主連合政府」という言葉が登場する。いまの現実政治に当てはめれば、民主・社民・自由などの野党各派と「統一戦線」を構築し、安倍自公政権を打ち倒した後にできる政権ということになるだろう。その意味では、彼らは綱領どおりの路線構築をめざし、進めていることになる。だがここに書かれているとおり、彼らの目的とする最終地点は、「社会主義・共産主義」だ。立憲民主、国民民主、社民、自由の各党はこのことについてどのように考えているのか。考えをきちんと示してほしいものだ。そうした「民主連合政府」を構築する地域的基盤として、地方選挙は位置づけられる。 彼らの最終目標は、日本を「共産主義国家」に改変することであり、現在の同党の主張や政策、さらに党勢拡大のための行動は、すべてそのための「方便」(=手段)にすぎない。

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