「シロアリ」対応に悩む民進党

民進党の代表選が9月1日に行われる。大きな争点のひとつは、野党共闘に対するスタンスだ。前原誠司・元外相は共産党との選挙協力の「見直し」を示唆しているのに対し、枝野幸男・元官房長官はこれまで通りの協力を行う意向を示している。そのため、共産党はこの代表選を注視しているようだが、12日付読売によると、小池書記局長は「選挙協力は誰が代表になっても簡単にはひっくり返らない」と自信を見せているという。

京都が地元の前原氏は、共産党の生態をよくわかっている。京都は、旧社会党が抱えた府知事を、いつのまにか共産党が母屋を乗っ取った地としてあまりにも有名。そうした意識があるのか、前原氏は過去に共産党を指して「シロアリ」と述べたことでも知られる。シロアリの意味は、いつのまにか屋台骨をスカスカに食い荒らされ、こちらが崩壊するとの意味だ。つまり、いまは地味な選挙協力であっても、いずれ主導権は共産党に奪われ、民進党はなきものになってしまうだろうとの懸念をこめた言葉と思われる。

日本共産党にとって、野党間の選挙協力の成否は、ソ連の部下として結党以来95年の長きにわたる党史にあって、念願の日本の政権与党に初めて入れるかどうかの大事な「入口」部分にあたる。民進党代表選のゆくえから目が離せないのは、当然のことと思われる。

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