敵は背後からしのび寄る

私事で恐縮だが、この1年間で沖縄訪問が8回に及んでいる。多くは空手の取材目的だが、当地でさまざまな流派を取材する中で、既成概念を超えた人物に出会うこともまれにあった。今後「活字」にする話なのでここでは詳しく書けないが、空手の前身である「手」(ティー)の時代の稽古方法を踏襲するグループだ。そこでは師範がこう教えていた。「あなたを殺そうという人間はけっして前からはやって来ない。必ず背後から襲ってくる」――。

私がこのときの取材光景を思い起こしたのは、知人でケン友のジャーナリストが新宿で襲われたと聞いたからだ。しかも「背後」から――。幸い命に別状はなかったというが、互いに、自身の「背後」には気をつけてまいりたい。

 

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