日記

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2010/05/01(Sat)
小渕首相に3000万円たかっていた“政治家くずれ”の評論家
 今日付の在京6紙のうち、東京新聞のみが共同通信の配信として1面で報じているが、野中広務元自民党幹事長が官房長官時代に、官房機密費をどのように分配したかを詳細に証言している。その記事の中に興味深い記述があるのは次の部分だろう。
 「野中氏によると、評論家に転身した元政治家が小渕恵三首相に電話し『自宅を新築したから3000万円ほどお祝いをほしい』と要求した」
 東京新聞の記事では、実際にその要求額が一部にしろ支払われたのかどうかについては記載していない。ただし、“評論家に転身した元政治家”など、ごくわずかな数しか存在しないから、事実上、だれのことなのか限られてくる。
 野中氏が小渕首相のもとで官房長官を務めたのは、小渕内閣が発足した98年7月から99年10月まで。さらに元政治家で評論家に転身した人物は、矢野絢也のほかに、細川隆元氏(故人)などわずかだ。細川氏は朝日新聞記者をへて社会党から出馬し、衆院議員を1期つとめたが、94年に他界しているので、この話には該当しない。
 一方の矢野絢也は、現在のエレベーター付き3階建ての「豪邸」を新宿区内に新築したのは、登記上は98年5月15日。実際に入居したのはそれ以降のことと思われるから、時期的にはぴったり符合する。
 野中氏はこの記事のもととなったTBS番組(4月)の発言のなかで、次のように語っていた。
 「政治家を辞めて政治評論に転身した人が小渕総理に電話かけてきて新築祝いで3000万ほど無心してきたんですよ。小渕総理が私に相談したのでそれはいけませんとことわるように言ったが、1000万ぐらい出したんじゃないだろうか」
 状況から察するに、矢野絢也の線もありうるが、定かではない。

 【共同通信】 http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20100430010011112.asp