日記

2009/07/30(Thr)
“虚言”に手を貸した「講談社」  高裁判決に「誤判」の可能性強まる
 不正な金銭スキャンダルで政界を失脚した「矢野絢也」が3人の元公明党国会議員から名誉棄損で訴えられ、1審(07年12月)で完全敗訴しながらも、2審(09年3月)で逆転勝訴した裁判で、関連する訴訟の口頭弁論が本日から始まる。
 上記の裁判で結論を分けたのは、3人が録音したICレコーダによる音声データの証拠能力への評価の違いで、1審判決では「本件音声データには編集改ざんがあるとは認められない」と認定したのに対し、2審判決では逆に「削除等の加工を施したものと認められる」と正反対の評価を下した。
 これに対し3人側は、すでに上告手続きをとっているが、上記の予想もしなかった判決を受けて、3人側が改めて調査したところ、意外な事実が判明したという。録音されたソニー製のICレコーダーでは、音声とともに、内蔵された時計の日時が秒単位で自動的に記録されていることが判明。そのため、これらの音声が削除されたり、加工されたりしていれば、その録音日時がつながらなくなるため、加工したかどうかは科学的に容易に判別できることが明らかになったという。
 矢野絢也は高裁における上記の逆転勝訴判決を受けて、新たな著作などで、改ざんがあったなどと断定的に記述していたが、上記の「科学的証拠」により、それらの記述が虚偽であるとして新たに名誉棄損提訴したものだ。
 その意味では、この事件はまだ終わっておらず、これからICレコーダの音声記録をめぐる真実性について、あらためて法廷闘争が始まることになる。
 つまり、矢野絢也と講談社側は、高裁で勝訴したことで「勝った勝った」と大騒ぎしたが、この問題は終わったわけではなく、矢野絢也によるぬぐいがたい「虚言」が、これからの法廷における審理で争われることになる。